石川県の果菜類
マメ科フジマメ属。フジマメという名前が一般的で、つる豆(つるまめ)という呼び名は石川県金沢市独特のもので、加賀野菜15品目のひとつ。ほかにも別名をもつ。原産は熱帯アジア、インドなど広範囲分布する。日本への伝来は、平安時代の本草和名(910年頃)にフジマメがあり、歴史の古い野菜である。1650年ごろに隠元禅師が中国から持ち帰った豆は、インゲンマメではなく、フジマメだったと考えられれいるためその時期に導入したという説もある。関西以西で小規模に栽培されている。フジマメにはつる性、わい性、白花、赤花、ばしょう成りなどの品種郡があり、耐暑性が高く夏場に莢ごと食べる豆として定着しているが、寒さには弱く生育が悪くなることでも知られている。
石川県でいつ頃から栽培されていたか、詳しい事はわかっていないが、昭和20年代頃だと考えられている。現在では金沢市山麓で露地栽培、小松市近郊でビニールハウスによる半促成栽培が行われています。
主な品種はつる性の在来種
つる性の早生種で、草丈は3メートルに伸び節間は短い。莢着きがよく、豊産種である。白花、赤花の両方を栽培しているが、白花のほうが、やや早生で莢の緑色もきれい。しかし成り疲れをおこしやすい。
栄養価 豆類は栄養価の高い物ですが、つる豆も、ビタミンB1、B2、タンパク質、カリウム、カロチン、鉄分、食物繊維などを多く含んでいます。成熟させて乾燥した豆は漢方薬の材料として利用される事もあるほど栄養満点といえるでしょう
栽培特性
耐乾性があり、高温に強いが低温にはきわめて弱い。生育適温は13~28℃で、23~28℃で旺盛に生育する。また13℃以下では生育が鈍り、花も咲きづらい。土質、土壌に対する適応性は広いほうだが、保水力のある壌土または砂壌土を好む。豆類は全般的に連作を嫌うが、つる豆も同じで、輪作には2年以上あけたほうがよいとされている。
作型はハウス半促成栽培と普通栽培
半促成栽培では前年12月より播種床を管理し、播種は1月中旬から行う。2月上旬まで育苗を続けるが、寒さには弱いため、育苗期間中は13℃以下にならないように管理をする。本葉6~7葉展開でトンネルに順次定植していく。灰色カビ病、スリップス類、ハダニ類のの予防防除が欠かせず、収穫期とあわせ、4月上旬~7月上旬まで防除を行いあんがらの収穫となる。開花後10~14日の適期を見定めて、鮮度保持のために午前中に収穫し、獲り遅れに注意する。
県内各地の農協や出荷団体、個人生産者から金沢の中央卸売市場に運ばれ、金沢市内の各小売店で売られています。
■見分け方
薄い緑色が鮮やかなもので、すれのないものを選ぶ。白っぽくなっているものは獲り遅れ。中の豆が膨らんだものも獲り遅れているが、豆の食感が楽しめるため、好みにあわせて見定める。
■ 主な産地 金沢市、小松市
■ 収穫期間
半促成栽培 4月中旬~7月下旬
普通栽培 6月下旬~11月中旬
石川県慣行農法ガイドライン
農薬散布回数上限 慣行 19 特栽 9
化成肥料10a窒素成分上限(N kg/10a) 慣行 49
ハダニ類の被害軽減のための防除は欠かせない
■ 保存方法
冷蔵庫で1週間程度。触れば触るほどすれがひどくなり、莢が黒ずんでくるので、あまり触らないことが重要
ナス科トウガラシ属。熱帯アメリカ、メキシコ、ペルーが原産で、紀元前から種子が存在しているという歴史の古い野菜。メキシコやペルーで辛味の強いトウガラシが、よく用いられるのは、そういった歴史が深いこともある。名前の由来はフランス語でトウガラシを意味するpiment「ピメント」から。16世紀に日本に伝来したとされるが、これは辛味の強いトウガラシ類だったと考えられている。明治に入り、欧米から様々な品種の導入が進み、今日の甘いピーマンの基となった。
石川県内の主要産地は小松市、金沢市、田鶴浜町、根が細かく深くはるため、耕土の深い肥沃な土地が適しています。
栄養価はカロテンが豊富な緑黄色野菜であり、ビタミンCがとくに豊富。加熱に弱いビタミンCですが、含有するビタミンPの影響で壊れにくく、効率よく摂取することが出来る。夏場に旬を迎えるため、紫外線対策や肌荒れに期待できると言われています
栽培特性
生育適温は昼温28~30℃で、夜温16~20℃、最高32℃、最低10℃である。発芽は変温下で良好である。土壌適応性は広い。根は浅く、乾燥に弱いため土壌水分を多くした方が多収となり、根の酸素要求量が高く、湛水すると生育が阻害される。通気性が優れ保水力のある耕土が適している。
作型は雨よけと普通作。
代表的な品種
京波 果実30g程度のシワの少ない早生の中型ピーマン。濃緑色で光沢が良い。草勢は中程度の開帳性で分枝力が旺盛。果肉は厚めで乾燥期の尻腐れ症に強い
普通栽培では3月に播種し育苗を管理。5月中旬から定植をし始め、。整枝作業や誘引し追肥を行い、6月下旬~10月上旬まで収穫できる。
県内各地の農協や出荷団体、個人生産者から金沢の中央卸売市場に運ばれ、金沢市内の各小売店で売られています。
■見分け方
色にムラがなく、古くなってくるとしおれてくるため肉厚ではりがあるものを選ぶ。へたが変色していない物を選ぶと良い
■ 主な産地 小松市、金沢市、田鶴浜
■ 収穫期間 6月下旬~10月下旬
保存方法
ポリ袋に入れて、冷蔵庫の野菜室で1週間程度。
ウリ科キュウリ属。インド北部のヒマラヤ山脈が原産であるが、日本へ伝播されてくる間、中国の南部を経由したもの(華南型)と、北部を経由したもの(華北型)で生育時の温度が変化し、現在はその中間の品種が多数を占めているため、温暖な気候を好むつる性植物である。
日本へは平安時代には伝わっていたとされるが、当時は華南型と呼ばれる「黒いぼ」系であった。現在の生食用きゅうりとは違い、黄色くなるまで熟したのち煮炊きしてたべるもの。江戸時代末期幕末には華北型と呼ばれる「白いぼ」系の品種が伝来し、それ以降、春作の華南型、夏秋作の華北型として栽培され、戦後、品種改良が盛んになり、生食するサラダ需要が増えたことから、どちらの長所も取り入れた白いぼ系品種群(F1)が台頭してきます。
現在は、ブルーム(果粉)が出にくく、若どりで歯触りがパリパリして瑞々しい白いぼブルームレスキュウリが90%以上を占めます。シャープ1という品種が代表的。生産量は少ないですが、他の種類としてイボの出ないフリーダム、四葉キュウリ、太きゅうりなどいろいろな品種があります。
石川県では、金沢市、白山市、小松市、内浦町、珠洲市を中心に、全体で35haほど栽培され、2790トンほど出荷しています。
平成15年には3250トンほど出荷しておりましたが、年年減り続け平成19年には2790トンにまで減っています。
ナス科ナス属でアンデス山脈が原産。自生していたトマトはメキシコに伝来し栽培作物となっていく。16世紀初頭にヨーロッパに持ち込まれたのをきっかけに、当時は毒がある植物としてイタリアの貧困層が何とかして食用に出来ないかと品種を改良し、ヨーロッパ全土に広まった。その期間なんと200年。イタリア人のトマトへの愛着は相当なものであろう。
日本には江戸時代に伝わったとされ、唐柿と呼ばれた。トマト独特の青臭さ、また真っ赤な色は血の色を想像させ、当時は敬遠されていたが、明治以降、食用の品種が導入され、改良・開発されたことを機に日本全国で栽培されるようになる。今では野菜の中で人気がナンバーワンであることも、よく知られている。
世界中で栽培されているトマト。FAOの2007年統計では、全世界で1億2000万トンものトマトが生産されている。日本の総生産量は75万トンである。日本の主要産地は、熊本県、茨城県、千葉県で、この3県で総生産量の約3割を占める。
ウリ科カボチャ属で日本には16世紀にカンボジア産の南瓜がスペイン人により、持ち込まれたと言われることから、カボチャという名前になったというのは有名な話。その頃は今の主流とは違う、後の日本カボチャ(東洋種)が持ち込まれ、横の画像の「えびす南瓜」に代表される西洋種は明治時代以降に導入され、日本の各地で栽培されています。
金沢には打木赤皮甘栗南瓜という加賀野菜のほか、皮の白い雪化粧や粉質系のこふき、能登地方では、家が栄えると書く「いやさか南瓜」など多種多様な南瓜が生産されている。
石川県での産地は珠洲市、加賀市、門前町、穴水、能都、内浦、富来、志賀、辰口、金沢市、白山市とほぼ全域で、年間 約2800t栽培しています
栽培条件の特徴として、極端なリン酸欠乏や排水不良地以外では順調に成長する。根が地中15センチ程度に分布し、吸肥性が強い。
ナス科ナス属で日本には平安時代にはすでに食べている歴史の古い野菜。日本各地の気候風土に適応し、さまざまな在来種がある一方、主要品種の千両2号が大部分を占める。産地を変えての周年出荷と安定供給のためであるが、どの産地でも作りやすく安定需要の高い千両2号は特に優れているといっていい。
石川県にはヘタ紫ナスという加賀野菜のほか、能登地方の長ナスなどの在来種があり、6月~10月かけて出荷されている。千両2号も多く作られており、初夏から晩秋にかけて収穫され、豊富に出回ります。
石川県での主要産地は金沢市、志賀町、小松市、津幡町、川北町