れんこん
スイレン科ハス属で日本には古くから観賞用の蓮の花として栽培されていました。仏様のお花として、平安時代の記録もありますので、それ以前からということになります。近代史のなかでは、2000年前の蓮の実(種)が発見されたというロマン溢れる話題もございました。本当ならば、世界最古の花であったのではないかという仮説も現実味を帯びてきますね。
日本では宮廷や都を中心として仏教への信仰が強い地域を中心に栽培されておりましたが、江戸時代には各地の武将が城中に蓮を植えるなどして広まっていきました。明治以降には中国種とよばれる食用に適した品種の導入が進み、栽培面積、出荷量とも伸びていきました。現在の出荷量は茨城県が約3割を占め、徳島県、愛知県と続きます。
石川県には加賀藩5代藩主前田綱紀の時代に栽培が始まったとされています。当時、米以外の作物を作ることがあまり好ましくなかったが、日当たりが悪く、湿田・泥質の土壌では米が出来なかったため、蓮根に限っては奨励されていたと言われています。
金沢市の中心部から少し北東にいくと、広く湿田地帯が広がり、そこで日本一の品質を誇る加賀れんこんが生まれました。粘土質を適度に含む、硬めの泥質は特徴であるもっちりした食感を生み、それを長い年月をかけて良い蓮根を守り、品質を発展させてきました。加賀野菜の一つとして、広く認知され始めています。
石川県での産地は金沢市、河北潟干拓地 年間 1000t弱を出荷しています
生育温度は15℃以上の気温が6カ月以上継続することが基本的な条件で、25~30℃で葉柄、茎の成長が促進されます。太陽の光をたっぷり浴びるほど、収穫の多い年になります。
石川県で栽培されている代表的な品種。
支那白花
昭和40年頃、それまで栽培されてきた中国種の品質が安定化したもの。晩成種で、生育適温が高く、4月~6月までの生育は鈍い。しかし7月中旬からの高温で飛躍的に成長し、葉柄は太く長くなり、太くて長い地下茎となる。肌は白く、肉厚。
作型は早掘りハウス栽培と普通栽培の2系統
早掘りハウス栽培では蓮根に適した土壌にするため有機肥料を使用し、土づくりを行ったあと、3月中旬から種蓮根を植え付けて定植、茎が立つまで深水を張り、水管理をする。地下を広がる蓮根が他人の畑に侵入しないよう、田の中心に向かって芽廻しし、除草、追肥などを施して、7月中旬には、茎刈りをしながらの収穫が始まります。
普通栽培では、4月下旬に種蓮根を植え付け、ハウス栽培と同じような栽培管理を経て、8月中旬から収穫されます。
県内各地の農協や出荷団体、個人生産者から金沢の中央卸売市場に運ばれ、金沢市内の各小売店で売られています。
■見分け方
収穫始めは水分が多く、肌の色も白い。光に当たるとすぐに青くなってくるので、色が白い物を選ぶと良い。
収穫最盛期になると、太くて大きい物が増えてくるので、細いものよりは太い物のほうが、モチモチさが強い。切り口が小さく、形の整ったものを選ぶと良い
■ 主な産地 金沢市、河北潟干拓地
■ 収穫期間
早掘りハウス栽培 7月中旬~8月上旬 主な品種 支那白花
普通栽培 8月中旬~翌年5月中旬 主な品種 支那白花
保存方法
泥つきのまま、濡れ新聞にくるんで冷蔵庫。美味しいのは3日間、鮮度が落ちると味も落ちるため1週間以内に食べきるほうがよい。それ以上保存する場合は泥をきれいに洗い流し、皮や切り口にぴったりとラップをして冷蔵庫で保存すると2週間程度日持ちがする。しかし味は落ちてしまうため、保存を考えるより、美味しいうちに全部食べきる方法を考えていただきたい。
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